雪花水の四季  夏


 【ドウダンツツジ】
Enkianthus perulatus
ツツジ科ドウダンツツジ属

元気なグリーンワールドをバックに、
ドウダンの紅や白の花が初夏を告げる。
エメラルドグリーンの川や滝、
沢蟹や蛍、カブトムシが夏を語る。
天の川と夏の大三角形が壮大なスケールで天空を飾る。
紅葉の美しさにも感動するが、春に咲く花もまた、可愛く可憐である。
ドウダンには色々の種類がある。
シロ-、ベニ-、サラサ-、チチブ-、などがあり、 庭木や公園樹として重宝される。
アセビもツツジ科であるが、近縁種であろう。



 【マタタビ】
Actinidia polygama
マタタビ科マタタビ属

「猫にマタタビ」という、あのマタタビである。
山地に生える落葉の蔓生の木で、
6−7月に雄花、雌花、あるいは両性花を付ける。
2cm程のかなり大きな花である。
花の咲く頃に写枝先の葉が白くなるのが見られる。
3cm程の細長い果実となり、秋には黄色に熟す。
名前の由来については「アイヌ語のマタタンブ」説と、 「旅人が実を食べ元気を回復しまた旅(マタタビ)をする」 という2説が有力である。

 

 



  【ゲンジボタル】     【ヘイケボタル】     【ヒメボタル】
       節足動物/昆虫網/鞘翅目

ホタルは昆虫の甲虫の仲間で、 世界で約2,000種、日本で40種余います。
大部分のホタルは一生陸上ですごし、 主にカタツムリの仲間を食べます。
日本のゲンジボタルとヘイケボタルは、 幼虫期水中で淡水の巻貝を食べて過ごす、 世界でも珍しいホタルです。
ゲンジボタルの幼虫は 清流の中で、カワニナを食べて育ちますが、 ヘイケボタルの幼虫は、流れのない沼や水田などで、 モノアラガイやヒメタニシなどの巻貝を食べて育ちます。
ゲンジボタルの成虫は、背中に十文字(プラス)のような模様、 ヘイケボタルは縦に一筋の線と覚えておくといいでしょう。


 【ゲンジボタル幼虫】

カワニナは川にすむ巻き貝です。
水温が20℃以上になる6〜9月まで、子貝が生まれます。
大きい母貝は1晩に1oくらいの子貝を10〜20個生みます。
カワニナの食物はおもに川底の石につくケイソウです。
ホタルを鑑賞するには、川をきれいにして、
ケイソウやカワニナのふえる川づくりが大切です。

 



 【ミヤマクワガタ】
♂43〜76o♀25〜40o
赤〜黒褐色

体が金灰色の微毛におおわれていますが、しだいにぬけます。
成虫になってからは一夏しか生きられません。クヌギやコナラ、クリの木などの樹液に集まり、夜だけでなく昼も活動します。

 



 【ノコギリクワガタ】
♂33〜74o♀25〜34o
赤褐色

大きさなどにより、大あごの形が違います。交尾・産卵後死んでしまい、越冬しません。日没頃から夜の11時頃まで、活発に活動し、街灯の下や、樹液の出ている木に集まります。

 

 

 

 


クワガタの特徴は、オスの大きく発達した大あご、 木の中やすきまで生活できる、平べったい体、 木を登ったりつかまって樹液をすうためのつめです。
幼虫は、朽ち木の中で穴を掘って食べ進み、 蛹(さなぎ)まで朽ち木の中で生活します。
成虫になると樹液をすうために、 クヌギやコナラなどの広葉樹に集まります。
成虫になってから越冬しないで死んでしまうクワガタと、 越冬して2〜3年生きるクワガタがいます。



 【オオクワガタ】
♂32〜76o♀34〜45o
黒色

大変めずらしいクワガタになってしまいました。
大変用心深く、夜しか活動しませんので、なかなか見つけにくいのです。
大きなクヌギの木の樹液に集まります。

 

 



 【コクワガタ】
♂22〜53o♀20〜31o
暗褐色〜黒褐色

ミヤマクワガタと同じ木にいますが、目の高さより下の方に多く集まり、根元近くの樹液が出ている所にかたまっています。
朽ち木や倒木の中で越冬、冬眠をして2〜3年生きます。

 

 

 

 


カブトムシはコガネムシの仲間で、角のあるカブトムシは世界で50種います。
その中でも日本の本州にいるのが2種類カブトムシとコカブトムシです。

平地や高くない山のクヌギやコナラの樹液に集まり、 夜はクワガタと同様に、街灯などの光にも飛んできます。
6月末〜8月頃、羽化したカブトムシは、 1ヶ月くらいの寿命で、交尾のあと死んでしまいます。
メスは、堆肥や腐葉土などに20〜30個の卵を生み、 10日くらいで孵化して幼虫がでてきます。
幼虫は腐葉土などを食べ次の年の春、 蛹になるまで脱皮をくり返して大きく育ち、3回目の脱皮をすると蛹になり、 約3週間で羽化して成虫になります。






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