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刀剣乱舞 山姥切長義

寝転がってみる。
どうでもいいけど横向きの絵って塗るとき縦だからひっくり返した時にすごく違和感感じるよね!(笑)
こちらと比べて少し優し気な目で。



そして書きながら考える話。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 どこか暗くて。
 先日、あんなにも白くてきれいな場所にいたのに―――。





 ―――――何か、顔に触れた気がして。手を伸ばそうとするが重くて動かない。

「………。  ん  …ッ」

 手を動かしたつもりだ。だけど宙に縫い留められたように浮いている………ようだ。…そこから動かないのだから。
 だけど今、「私の手」を掴んでいるそれは、私がとても――――

「――― き…  な」



「…おい、主。起きろ」

「あ……暗い… ええと、長義?」
 確かに手が浮いていた。…落ちてこないのは長義の手がその手首を掴んでいるから。
 声で分かったし、…夜に隣にいるのは長義だけなので「長義」と呼んだが。
「ああ、俺だが。…わざわざ確認しないと不安なのか?」
「いや、だって…なんで手掴んでる…?」

 その言葉を聞いて、か。掴んだ手を放し、布団に置く。
 続いて何か音がする。それからふわり、と小さな明かりが灯された。
 小さな光だが、この真っ暗な部屋、特に今まで闇にいた目にはとても明るく感じて。
 視界にはその柔らかな橙色の光に照らされる長義の顔が映った。

「……まぁ、言ってやった方がいいんだろうね。…俺は人でもないし、女人のその辺りは流石に理解できないからね」
「…え、何。私何かした?」
「君に引っ張られてね。君はそんなに寝相は悪い方ではないとは思っていたけれど、…やけに俺を叩いてくるから起こそうと思った。…それだけだよ」
「ええー……」
「何だ、覚えてないのか」
「…………う。 夢って、そう言うものだったりしない?」
「まぁ、そうかもしれないが。…なんだ、本当に夢見が悪かっただけなのか」
 少し、ほんの少し想定外だったのか。長義は額に手を当てて息をついた。
「なんだ…」
 体調不良を疑ったらしい。呆れより、安心した方のため息、だ。
 この審神者は身体は丈夫な方だ、が。それは刀剣男士と一緒にしてはならない。
「わー。ごめん。起こしちゃったね……ってまだこんな時間なのに…」
「全くだよ。身体は休める時に休ませておくものだというのに。……休むことも仕事の一つだよ。昼間眠くなったら意味がないだろう…」
 手を伸ばし、明かりを落として。また息をつきながら布団に横になる。
「君も眠れ。明日持たないぞ…」
「うん…」




「………主」
「!」
 少し経って。
 再度明かりを落とし真っ暗になった部屋。
「そんなにころころ転がっていては気が散るんだけど。…ああ…」
 腕枕をしていた距離だった。だが先程起こしてしまったからか、少し離れていたのだ。
 息をつきながら長義は審神者の身体を引き寄せて。
「…目を閉じろ。眠れなくともそれで身体は休まる筈だよ」
「……ん」
「まさか、今更恥ずかしがっているわけでもないだろう?」
「んー……ごめん、長義」
「何故謝る…。………いいから、俺に悪いと思うならこのまま眠ってくれ」

 とくん、とくん、と鼓動が聞こえる。多分響いてきている。
「(……ああ…私、ここ好きだなぁ…)」
 肩に回された手、頭に届く指は微かに撫でるように動いている。
「……。 ――――――あ」
「?」
「思い出した」
「…なんだ」
「聞いてくれる?今言ってもいい?」
「どうぞ」
 暗闇で繰り返される短い会話。

「…暗い所にいたんだよね。多分。…こないだの長義の…神域みたいな所は居心地良かったのに、なんか、暗くて冷たくて。そのギャップ、みたいなのが怖い気がしたのかも」
 それから続く話は、夢でよくある何の脈絡もないものだった。
 よくわからない乗り物に乗ったり、知らない人がまるで知っている人のように出て来たり、川があって渡れなかったり、過去の自分がいたり―――など。
「…まあ、とにかく…。なんか気持ち悪くて。 長義いなくて、なんか、怖かったんだと思う」
「……」
「そしたら手、掴まれて」
「なるほど。では、その手が君を助けた、と?」

 段々と、目が闇に慣れてきた。月明かりが漏れて来ていたのだろう。
 目の前の人物の顔がわかるくらいには。
「―――――き、な」
「?」
「と言っていたが?…俺の名ではなく。さぁ、誰かな」
「…え。待った、それ違――」
「…………。なんてね。…―――知っているよ、「好きな人」と言ったのだろう?あの後言い直していたからな」
「長義っ!」
「ああ、悪いね。…まぁ、これが普段ならもう少し引っ張ってもいいが…。今はやめておこうか」
「うわぁ、…意地悪すぎ…」
 くっく、と笑って。それから頬に手を当てて。
「だから、しないと言っただろう。―――ならば、手を握っていてやろうか」
「長義…」
「この様な仕事をしていれば妙な気に当てられることも多いんだ。…恐らく、普通の人間より夢見が悪くなる可能性は高いのだろう。まあ…今回のような事は今後何度もあるだろうが…」
 指は、頬から顎へ、唇の柔らかさを確認するように、指で辿り。
「ならば、…夢の中で俺の神域、あの手前の場所に居ればいい。…眠る時もこれをつけておけば守りになろう。……この本丸の主、審神者である前に俺の妻だ。…ならば、俺は貴女を守るよ。…貴女を脅かす全て、からね…」






「(眩し……明る…)」
 瞼に光を感じて、ああ、もう朝なんだ。とゆっくりと開けた。

「わ…!」
「起きたか」
「う、うん……って、あれから寝てないの…?」
「…いや、少し君より早かっただけかな」
「なら、いいけど」
「まぁ、君が心配するようなことではないよ。君は眠れたか?」
「うん」

 柔らかい光を背負ったその顔は、目はまっすぐにこちらを見ていて。
「………」
「どうかしたかな…?」
「…うんん……長義が、私の長義でよかったなぁ、って」

 この山姥切長義という刀剣男士の視線を独り占めできることが。
 そして、その刀剣男士が、私を、「唯一」だとしてくれていることが。

「はっ、何を今更。……全く、いつまでも初々しくて。……愉快だな、君は」
「もう、何それ」
「そのままだよ」


「…おはよ、長義」
「ああ、おはよう」





まぁ、絵がこれだからいちゃついてるだけでもいいだろ(笑)。
なんかいろいろなものと関わりすぎて夢見が悪い事もありそうだよね。

長義が守りにもなろう、って言っていてひそかに持ってるやつはこれ
ちなみに長義が「妻」呼びしてるのって……外に行くともう数か月も前からそうらしいです(とフォロワーさんから聞いた)。外堀を埋めていく山姥切長義。

そしてちょっと続く



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