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ジュンブラですよ。って言っても去年もうやってるので、今年は部屋でゆっくりしてる。
そして思いつくままに話を書いてみる。
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自室に足を踏み入れ、は、と息をつく。 黒色のテーブルの上には封筒。長義は仕事の内容だろうかとそれを拾い上げると、はらりと紙が落ちてきた。 「? ―――あぁ…」 ほぼ見えなかったが紙の周りに花の柄があり、また見覚えのある筆跡だった事で、この本丸の「とある刀剣男士から主への手紙」だと一瞬で理解したのだろう。 紙を伏せ、封筒に戻す。 「主」 「あ、長義。部屋に帰ってたんだ」 それから数分後、まるで自室の障子を開けるように入ってきたこの本丸の主に長義は少し強めに呼んだ。 ―――恐らく意識をして強めになったわけではなく。 「あ、ではないよ。…自分宛の手紙など俺の部屋に持ち込むな」 「! あーごめん」 「全く…。俺でなかったら読むところだよ。……いくら審神者部屋が仕事部屋になっているから、ここを共に使っている、と言っても君の私物入れはあるんだ」 「……怒ってる?」 「…怒ってなどいない。もし怒りを感じるとしたら個人宛の手紙をここに置いていた事かな」 「だからごめんってー… って…「もし」?他にも理由あった…?」 「!…いや。 あぁ、はいはい。……―――なら、きちんと仕舞っておく事だね。…付喪神からの手紙を無下にしてはいけないよ」 ああ、と声を上げ。 それから隣に腰を下ろした審神者の頬を、す、と指で撫で。 「うん。 ………―――」 「…何かな」 受け取った手紙を胸に、少し伺うような目を向けられて。 「内容、気にならないの?」 「加州清光だろう?―――ならないよ」 「……そっか」 「なんだ?それを読んで俺に何か感じて欲しい、とでも?人の手紙を盗み読んで、などとそんな悪趣味は持ち合わせていない」 くい、と片眉を上げながら。 「うんん、そう言う内容じゃないし。……と、いうか。…一緒に読みたくてここに持ってきたってのもあるんだよね」 封筒を顔の位置まで上げて、両手で端を掴んで。 「は?何を言っている。それは君宛てなんだろう?」 「私、…さ、長義に隠し事はしたくないし。…うちの子たちがどう思ってるかとかは、知っておいてほしいかな、って」 「…いや、加州はそれを了解しているのか?」 「あ!うん。 ああ!先にそれ言うべきだったわー!だよね、何言ってるってなるよね!」 「おい……。そこが重要ではないのかな…?」 額に手を当てて、はぁっ、と大きく息をつく。 今まで感じていた何処か苛立ちを覚えるこの感情をどうしたらいいのだろう。 そうだ、確かに、読んではいけない内容を「気にならないのか」と聞いてくる彼女ではないし、先に感情が来る物言いも熟知している筈だ。―――だからそこで気が付くべきだった。 「(やれやれ、全く俺も大概だな、こんなに余裕がなくなるものか…)」 「二人で読んでも良いよーって。じゃなきゃ一緒に読もうなんて言わないって!」 「……あぁ確かにな。 …―――はは、俺が刃を向けるような内容でないことを願おうか」 やれやれ、と笑ったその顔。 * * * * * * * 「――――なるほど。まぁ…理解した」 「…どう?」 「いや、俺に聞いてどうするんだ?……まぁ、予想通りというか何と言うか。…君の幸せを願うのは俺も同じ」 手紙を丁寧に封筒に戻し、審神者の膝に置き、手を重ねさせ。 審神者はそれを大事そうに両手で拾い上げると傍らの私物入れの引き出しに仕舞う。 ……目線が、当然だが長義から動いて手紙と引き出しに。 ゆっくりと引き出しを閉め、それから長義へと戻ってきた目線を、そう変わらない目線の高さをさらに合わせて。 視界に、互いのみ映る距離で。 「―――――願うだけの者と、…願い、実行できる者。…まぁ君にはどちらも重要だろうが。実行に移せるものが俺だけだった、という話かな」 「ちょう ぎ…?」 「業腹だ、なんて書いてあるけどねぇ。あれは俺への私信だろう。案外、あれを読んで欲しかっただけなんじゃないのか?加州清光は。……はは、あれから何度か手合わせをした。…随分刀が重くなったよ。あれも」 「わぁー…確かに手合わせの申請多かったなぁーとは思ってたー…」 「…主。君が彼らを大切に思うのならば、俺も刀剣男士として努力をしよう。…君がこの本丸の主である限り、ね」 手をまずは頬につけ、それから髪を撫で、肩に滑り。 「だけど、…それは刀らの主として、審神者として、だ。…一人の女人としては…男は俺だけで良い」 両肩に触れ、少し自分の方へと力を込めた。 「……まぁ、加州も嫌々認めたという事なのかな。…まぁこれだけ男士が居るんだ。他にも面白くないと感じている奴はいるだろう。例え何年経っても、ね」 「俺」を目の前にして言うわけがない。「主との仲を認めてあげる」―――などと。 だから手紙にして読ませるように仕向けたのだろう。「俺」と「主」に同じ文面を読ませるために。 「認めたけど、でも面白くないのは変わらないよ」と。 「(あぁ…心配かけるな、と言ったからな)」 「長義?……なんか面白かった?」 突然唇が弓なりに笑ったから。 「…いや。……随分回りくどい事をしたね、と思っただけさ」 ゆっくりと、肩を、それから背に手を回して引き寄せ。 「さて…。今からは「主」ではなく、「俺の妻」に戻ってもらおうか」 座布団に肘をつき、引き寄せた身体ごと畳に倒れ込むように。 大きく開いた青色のシャツの胸元に頬をこすり付ける。 「この位置好きー。…香りもそうだけど、あったかくて」 「はは…」 指に髪を絡め、手櫛で梳く。 「ん…長義ぃ…」 「…おい、あまり甘えると俺も黙っていないぞ」 服を掴んでくるこの動作。分っている。この審神者がそうしてくる事くらいは。 だから冗談のように、笑いそう言いながら左手を取り、指を絡めた。 「(知ってはいるけど、手、おっきい…)」 ――――絡められた指、ぴたりと掌同士が触れて。 何故だろうか、掌が密着する事がどうも恥ずかしく、嬉しさを覚える。 「ふふ…」 「なんだ?」 「長義、手おっきいなぁって。私も結構自信あるんだけどねー」 「…全く何を言っているのやら。刀を取る俺たちに敵うとでも?」 「……長義」 「また何か?」 「…嬉しい。…長義の奥さんとして二年目が迎えられて。……長義ってさ、自分の部屋以外だとこうやって寝転がるのもそうだけど足崩したりしないでしょ」 「……」 「でも、私とこうなって、私にはそういう所、見せてくれるようになって。………あー…なんかよくわかんないけど、そう言うの、嬉しいなーって。……これからもよろしくね。私の旦那様」 審神者の声が、ゆっくりと長義の耳に響く。 一言一言確認するように紡ぐその言葉、その声の高さ。うっとりと目を細めながら。 「……あぁ。よろしく」 その顔を見ればわかる。だから長義は余計なことは言わず、それだけ言った。それだけで十分だと思っていたから。 言葉など、たいして必要ない事だという事だ。 笑ったような息遣いを感じる。それから、耳元に唇をよせて、二人だけの時にしか口に出来ない真名を呼んで。 一度呼べば止められなくなるのだろうか、何度か呼んでいるうちにその声は甘く、息が混じったものになり。絡めた手の指先は審神者が「長義をもっと意識するように」と滑り。 「! ん、 長義…ぃ」 「あぁ…流石に今はしないよ。………まぁ、そうか…貴女が可愛く俺を旦那様と言ってくれたからな、…礼はしようか」 「…れ、礼?」 絡められた指。そこには長義の瞳の色の石がもうずっと嵌まっている。 それに重ねるようにつけられた青い石。 「わぁ、きれー…この石も複雑な色ー」 「人の子らは形に残すのが好きだからねぇ…」 ―――俺の神気で飾り立てて――― 「…それに倣っただけかな」 「嘘、…長義がそんな簡単な理由でやらないでしょ」 「! あぁ、君がそのように感じたのならば、そう捉えてくれても構わないよ」 あぁ、と声の調子を上げて、笑う。 ―――当然だ。 貴女を絡めとる為だよ。……貴女が俺だけを見るように、と――― 「(と言っても、それでいい、と言うのだろう? あぁ、そうだ。そうなるように仕向けてきた…)」 「全く、貴女も大概だね…。俺が好きで好きで仕方ないのだろう?」 「うっ、…で、でも!…ち、長義もだよ?私に本気だからここまでしてくれてる、って知ってるし?」 「俺が?……まぁ、いい。それは正史なのだからね」 「………」 「うん?何かな?」 「…たまには長義を真っ赤にして照れさせたいのに、あっさり言うんだもん…」 「おや…? 躊躇する内容ではないから是と言ったが、ご不満か?俺の妻は」 ならば、と指を絡め直し、身体をゆっくりと組み敷くように倒し。 「…俺の体温を上げてくれるのかな…?」 |
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長義の指輪と加州からの手紙。でした。
加州の手紙に少し嫉妬を感じた長義さん。そりゃ男士からの手紙なんて、ねぇ?
「心配かけるな」はこちら
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