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がっつり刀さに。
でも構図はフリーのをお借りしたので描いてて恥ずかしくないです(何)。
腕の太さ描きたいよね!
うちの主は和服着てない。だって長義が洋装なので。
和服系考えられないわけじゃないんだよ!?と言ってみる(笑)。うちのサイト昔から知ってる人はわかってるでしょうけども。
「かりなさんの長義さに好きです!」って言われて嬉しい。
そして少し短めにお話。
前回の続きっぽく
――――――――――――――――――――――
――――規則正しい息の流れと、しっかりと回された腕。
「長義の部屋でゆっくりしたいなー」などと言うから「なら、先に行っていればいい。俺は用が済んだら戻るよ」と伝えてあった。
それが部屋に戻ったら待ちくたびれたのか畳に転がっていた。
休息日の本日はそれぞれ好きに動いているようだ。万屋街に出かけた刀も居るようで本丸内の声はいつもより少なく感じる。
これはそれからの続きの話。
気が付くと背は畳についていた。それに伴って審神者の身体は長義に乗るような構図になっている。
「…俺が人だったら―――同じような身の丈の者が乗ったら…重いやら思うのか。…さて、どうかな」
頭に添えた手、髪の毛を手に絡め、髪留めを外し梳きながら。
「まぁ…。だったら、などと…なるわけのない事だ、なんでもいいけどね」
目を閉じる。
そうすれば身体の感覚はより強く感じる様になる。
最初に感じたのは審神者の鼓動と温かさと柔らかさ。
人間の身体(のような?)を手に入れた男士の鼓動も審神者に伝わっているのだろうか、と思う。
少し動けば、脚は互いの脚の間に落ち、絡む。
「さて、…これからどうするか」
俺は構わないけど。――と思う、だが恐らく「えー起こしてくれればよかったのにー」と言うのだ。
それは折角の休息日、だから、と。
―――身体の真正面全てが何故か温かくて。
そしてその香りが―――つけた香りではなくその人が纏う香りが好きで―――……?
「(? …ん?)」
「……」
「ッッ!?? 長義ッ!??」
最初に見えたのは黒い布。ああ、そういえば長義の外套を抱えていたのだった。―――いや、あれは黒色ではない。
そうして、視線をずらしていけば肌と銀色の髪。
「ああ、やっと起きたか。随分とのんびりだったな」
「は? なんで私、長義に乗っかってんの!?」
「全く…起きたそばから賑やかだね君は」
「いや…だって…私全然覚えてないんだけど」
「へえ、君が俺を襲って来たんだけどねぇ。ほら、見てご覧。君の腕…どうなっているかな?」
寝ぼけていたのだから覚えていないのは当然だろう。だが、それは言わず。未だ長義にしっかりと回っている腕だけを指摘する。
「はい!??」
愉快そうに笑う声に思わず上体を起こそうとするが、背に回った腕でそれは阻止された。
「んっ!?」
「まぁ、…起きなかったらずっとこのままだったんだ。いいだろう、これで」
長義はもう一度頭に手を当てる。素直に首筋に降りてきたその顔に、頬を寄せた。
「……。お、もくはなかった…?んだよね」
「ああ。知っての通りに」
「……」
声を発する度に動く喉に。そして今自分が乗っている身体―――服越しでもわかるしっかりとした体躯、その温かさを感じて、今更ながら恥ずかしさを覚える。
頭に置かれている手は、指は微かに動き、髪を梳いている。耳に指が当たると、ちゃり、と耳飾りが鳴った。
「あの、ちょ……ぅ ぎ。……やっぱ、降りていい?」
「…何故?」
「何故!?」
「俺は不快を感じるほど重いとは思っていない。君は俺とゆっくりと過ごしたいんだろう?なら問題ないだろう。他の者が来るわけでもなし」
「ぉ……ぅ」
「それに」
ぐ、と背に回った手が強くなる。
「こうしているのは悪くないかな」
…全く俺もどうかしたのかね、と言葉を飲み込む。
ただの「刀」なら「モノ」ならあり得ない事だ、所有者を――主をモノが独り占めするなど。
「(だが俺は、もう「ただの刀」ではないんでね。好きにやらせてもらうよ)」
「…主」
絡んだ脚。長義は少し膝を立たせ、逃げられないように。
「!」
「君の重さを感じたい」
「ん …長義?」
「そりゃあね、全く分からないわけでないよ。だが「重さ」と言う感覚は「不快」に入る、と思うが…特に今はそう感じなくてねぇ。刀剣男士は人と比べて力が強い、のだろう?」
「た、……多分ね?」
「うん?…何を戸惑っているのかな」
「だって……こんな風に、誰かに…のっかった こと…ないし。 長義なら…何度かあるけど……」
「ああ、いつもは俺が君を組み敷いているからな」
「!!! ちょっ…なんでそういう…の言うのッ」
「おや、何か間違いがあったかな?」
「っ…も、もう……。長義はいつもこう なん だから …ッ」
「……。ははっ」
小さな声で言った言葉に思わず笑ってしまう。
「―――ならいい。君の重さは俺だけが知っていれば、それで」
顔を上げ目が合う。
栗色の瞳は光を受けていつもより薄い色。
雪見障子は全て降りていたが、部屋に光は入る。
だが、それでも冬の光だ。身体を挟んで部屋の内側は思いのほか暗かった。
ぱさりと審神者の髪が長義の頬に落ちる。その影で青い瞳と栗色の瞳は深く色を変えた。
「長 義 ……私の、刀」
銀色の髪を、す、と撫で。
目の前の青い瞳に魅入られたようにぽつり、と。
「―――ああ」
髪に、耳に触れる手に長義は目を細めた。
「(刀など握ったことのない手が、俺の主、か。…だが、それでいい。俺の最後の主は君で)」
「他の同じ名前の刀がいたとしても私は私を大事にしてくれるこの山姥切長義がいい」
「だろうね。同名の刀の事など興味がないけど、君がもしこの俺以外とこうしていたら………どうなるかな」
「あは、ぶった斬られそう」
「おや、そのようなことを言って。流石だね。俺が怖くないのかな。きっと俺はそうするよ」
「だって、そんなことならないし」
「ああ、…はは。当然かな」
「……――――さぁ、おいで、主。ゆっくりと過ごそうか…?」
どちらともなく目を閉じ、ゆっくりと重なる。
互いに腕を回し、一つになりたいというように。息をつぐ間も惜しいかのように。
「―――― そして、貴女は、俺のものだ」
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