勝手に自分のサイトに貼り付け・配布が増えています。絶対にやめてください!
転載許可は出しておりません。どんな使用方法でも画像の転載・使用を禁じます!




あの時ハイデリヒが生きていたら。
あの時サエナが生きていたら。
…何度かそんな「もしも話」を書きましたが、こちらも。


――――旅立ったエルリック兄弟から手紙がたまに来る。

あの二人は一つの所に居ないからこちらから手紙を出すことが出来ない。
だから、毎度返事の強要はなく、
自分の近況報告とミュンヘンで暮らす友人たちへ「元気でいて欲しい」と、そういう内容。

「ね、エドとアルくんから手紙!?見せてっ」
「ああ、ほら。…あはは、相変わらず――ばたばたしてるんだね。らしいのかな」
「……………」
「まだ…、読めない?」
「うー…ん」
「『サエナが読めるようになるまで、ドイツ語とイタリア語は書かない』」
「ええー!?」
「『アルフォンスが読んでやるのも禁止、ただし、手伝うのは可』」

「…ってエドワードさんが」
「――〜ッ!」
「ぼくも手伝うからさ、サエナのことも書いてあるし」
「う、うん…お願いします…。くーっ!エド!後で覚えてなさいよぉ…!」

22.03.2007
きっと送ってくる言葉は英語なんだろうなぁ…と、どうでもいい心配をしてみる。
見せて、は、その友達からの手紙を。


お題 『10のささやかなお願い』へ