『逆襲』 逆襲だ。 何事にも…リベンジがあるッ!! 「エスナ」 「はあい。ちょ〜っとまっててくださいねっ!」 返事の数秒後、扉が開かれて、ひょこっと顔を出した。 「はい、何ですか?」 何故か…いや、何故かもないか。教会にいつくことになったエスナ。『私もお部屋がほしいです』とか何とか言っていたら副教皇はエスナに部屋を与えてしまった。 「ちっ…」 まあ、初めから副教皇も部屋を与えるつもりだったらしいが。 「ロクス…?」 そうだった、今回の目的を忘れるところだった。 「ああ、賭けだ」 「か〜…け。あ、カードですね?」 ぱちんと手を鳴らして。 「やるんですか?…負けませんよ」 「……君が勝ったら。まあなんでもいいが、僕が勝ったらこの前の逆だ、一日言うことを聞いてもらう」 やけに自信満々で。 「…はいっ!受けてたちます!…でも本で読んだんですけど、聖職者ってこういうのダメなんじゃないですか?」 「いいんだよ、僕が法だ」 それにギャンブル自体は禁止されていない。 「……そですか。お金も絡んでないですからね」 「よし、決まったな、今夜12時決行だ」 にやりと笑って。 12時――。教会の鐘がそのときを伝える。 決戦。 「おじゃましま〜す」 相変わらずのんびりした声。 部屋に入ってくると他の人を起こさないように静かに扉を閉めた。 「………エスナ、覚えてるな?」 「ええ。早くやりましょうっ。負けませんからね」 わかっている、最近エスナは12時には寝ている筈だ(灯りが消えている?)。 それに…。 「ああっ」 「(ほらきた)」 「ロクス!カード変えましたねっ!きれいなカードがないですッ…!!」 調子を狂わせて、なおかつ睡魔が襲うとなれば…。 「(我ながら…鬼畜だな)」 「も、いいです!やります!!エスナ頑張りますっ!」 どうして、 「(眠くならないんだ?…こいつ)」 まあ、どうでもいい。僕がカードをちょっとかじった子に負けるものか。…なんて前回負けたことはナシにして。 「(でも)」 さっきから、こちらが持っていれば惜しいカードをばんばん切り捨ててる。 しかも顔色ひとつかえずに…? 「(何か考えがあるのか?…ふん。おもしろい)」 実は、ただカードの意味が分からないだけだったりするのだが。 「………ふふ〜。私の勝ちです」 「…いや…違うな。僕の勝ちだ」 「そんなことないです。このカードって6でしょう?」 「違う!9だっ!」 そのカードを見てみる。普通「6」だったら数字の下に「―」がある筈だが。 「……………ん〜?」 「……きわどいな」 カード自体古く、汚れなのかそれが印刷なのか区別がつかない。 「またやりましょうか!私勝つまでやりますっ」 「『勝つまで』じゃ賭けにならん」 「ん〜…どうしますか?」 エスナは椅子から立ち上がって伸びをした。数時間、何回かゲーム(ただいま引き分け)やって少し疲れてきたのだろうか。 「…………仕方ない。おい、エスナ」 逆襲はいつでもできるからな、とエスナのほうに目をやる…。 「ッ…!??」 「く〜……」 寝るなあああッ!!! 「こいつ…人のベッドで…」 時計は3時。相当眠かったのだろうか。でも勝手に眠られると気分が悪い。 「………はあ…」 この中に入るのは、簡単だ。 「しかし、だ」 あまりに子供みたいな顔で寝ている。 「…………今度は、こうはいかないからな」 髪に触れ、どことなく言って、キスを落とす。 「ソファか……許せん」 リベンジまたなるか…!? |
断っておきます…。ただいまサクラ大戦3やってます。なんだかエリカみたいな性格になってますが、エスナです。 ロクスの『僕はやらっぱなしは好きじゃない』が好きなんですよ。 ロクスってば…割と紳士ですね(?)。 しかもギャグだ〜〜。なんか10分くらいでできました。ひねりもなにもないものねえ。 このカードって何??6とか9だけだとウノっぽいが。 ウノといえば合宿でやったとき「きたああっ棒っ!(6)」とか叫んでた。 次は花札でもやりますか(何処の国だよ)。 BACK |