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山姥切長義

がっつり刀さに。
目を閉じる5秒前。
まずは反応見てから、みたいな(笑)。


とにかく甘いのが描きたいと思って描いた。そして構図は改造可のをお借りして反転したりなんだリ
(反転しないと長義さん髪だらけになりますし…といいながらもほぼ原形留めてないんですがね。キャラによって手の位置とか変わるから)。

主がまた結構斜めってるけど…まぁ、引き寄せられたら斜めにもなるな。



↓こちらいつもの考えながら書く小説…じゃなくて
公開してない長編小説(やってたのか(笑))の一部を、サイト用にちょっと…結構?改変…なので途中から始まってますけど、まぁ雰囲気です。
ここ数日ちょっと態度がおかしかった主。
ちなみにこれからまた続くので伏線回収してないんですけども(笑)。


――――――――――――――――――――――――――――

「長義―!」

「!  …主」
「えへー、今日からまた近侍お願いね」
「は、はぁ…?」

 瞳の奥の気持ちを知りたくて顔を近づけてみるが、どうしたことか、何も見えない。
 いや、見えないのではない。どこか、どこか…。
 だが、長義とて人の全てがわかるわけではない。
 何百年と人と共に在った。ずっと人を見ていた筈だが、――――そもそも神と考え方が違う。
 それに、この感情を持ってからこちら、想定外な事ばかりだ、とも理解している。

「……っ…。何もないのなら、それでいいけどね」
「ないよー?大丈夫だって」
「……主」
 廊下を歩きながら長義は呼び止める。
「なに?」
「…色々聞きたいが、これだけ聞ければもういい。……指輪を俺に返した理由、聞いてもいいかな」
「! ………ごめん。 …ねえ、長義が、私をまだ好きなら…。もう一度、私に指輪、くれる…?」
「っ……。 そんな都合のいいことあるかな?」
 く、と目を細め。
「!  ……ああ……そう、だよね」
 居心地悪そうに視線を下す、のは、どうしたらいいのかわからない時の顔だ。
 手を結び、少しうつむいて。
「…だよね…」

「はぁ。……主」
「……」
「…いいから、続きを」
「あー……。ええと、ね。人に言われたんだよ。…付喪神と人なんて無理に決まってるって。価値観も違う。…きっと、辛くなる、って」
「……へえ」
 何か言えば続きを言わなくなるだろうと思った長義は相槌だけ打ち、先を促した。
「主と刀に戻った方がいい、って」
「――――それだけ?…だから、最近おかしかったのか?俺を避けるようにしていたが」
「!… うん。……でもさ…私は、私は長義が一番だから。…やっぱり一緒にいた―――  わっ!?」

 長義は手近な部屋に押し込み、自らもそこに滑り込むとぴしゃりと障子を閉めた。


「!?」
「…本当、かな?それは」
 薄暗い部屋の中、逃げられないように。
「! うん。私の気持ちは本当」
「…君の気持はわかっている。そうじゃない、君がおかしかった「理由」だ。…理由が理由なら、俺は君をすぐにでも神域に連れていくよ。もう、我慢はしたくないんでね」
「っ……は…」
「俺が…山姥切長義が壊れていく気がした。俺は壊れたくないし、君を失いたくもない。
誰かに盗られるくらいなら…俺のモノにならないのなら、俺だけの場所に連れていく。それなら、君の寿命も何も関係ないからね。何、少し約束が早まっただけだよ」
 薄暗い部屋で長義の青い瞳だけがぎらぎらと光っている。
 その瞳の中は人とは違う底なしの沼のように。
「馬鹿馬鹿しい。…政府にいた頃の俺ならそう思っていたよ。人の子に固執するなんてガラじゃないんでね。……俺は、君を守る……」
 腕をゆっくりとまわし、抱きしめる。
 強く。
「! 長義、は…私をまだ、好き…?」
「…嫌いな相手をこうすると思うのかな?俺は変わってないよ」
「うん……長義…。私は、ずっと…今ここに居る山姥切長義の物だよ」
「……。 引っかかる言い方だね」
「!…」
「ここに居る山姥切長義。……へえ。俺ではない、同名の刀と区別、なんて…わざわざ言う必要あるかな…?」
「い…、意地悪」
「いや。俺の思い違いならいい。……もう些末なことで心乱されるのはごめんだからね。他人の言葉など、俺にとってはどうでもいい…。俺には貴女さえいれば、それで」
 頬と頬を付け、互いに腕を回し。
「っ……ごめん……大丈夫だって、そうやって嘘つくなって言われていたのに…」
「そうだな…。そうして強がって話もしないで解決しようとするのは君の悪い癖だ。 ―――ああ、君は頭が良くないのだからね、俺がいてやらないと」
 切り替えるように「ああ」と長義の声を上げる。だから、「あ、ひどーい」と明るく返す。

「…我慢するものじゃないよ。泣きたければ泣けばいいし、不安なら話せばいい。何も話さず自分だけで解決しようとして泥沼にハマっていくのは…悪手だね」
「……ん」



 暫く落ち着くように緩やかに腕を回した後、長義は指輪を胸のポケットから取り出し、ゆっくりとその指にはめた。
「ずっと持っていた。…君が俺から離れるのは信じられなかったからね」
「…うん……ありがと」
 長義は指輪がはめられている手をそのままつかみながら。
「…ああ…。なら、―――約束することだね。自分だけが我慢すればいいとかそういうのは駄目だよ。自己犠牲なんてね、人の子の美学なのかもしれないが……俺は好きではないかな」

 薄暗いその部屋は、流石に目が慣れてきたから先程よりは明るく感じる。
 近い視線にある青色の瞳は先程までのどこか虚ろで沼のようなものではなかった。
 それは審神者の栗色の瞳も同じ事。覗き込んでもわからない何かを隠している目ではない。
「(…大丈夫、か?)」
 ふ、と長義は息をつく。
「長義……」

 頬から耳に触れ、髪を乱す。ちゃり、と耳飾りが鳴る。
 頭を引き寄せて、それから首元へ。少し広げられた手は唇を、首筋を撫でながら。
「ん…」
「ああ…」
「長――――――  ン…ッ」
 名は途中で遮られ、空気の流れにしかならない。

「……っ」


 ――――ここ数日青ざめた顔しか見ていなかった。
 それが今は頬は上気し、手はこちらの服を掴んでくる。
 突然の事に驚きながらも、受け入れられているのはわかる。

「(……この顔を見られるのは俺だけでいい)」

 審神者のその顔を見て、安心したのか、思わず口角が上がる。ゆっくりを目を閉じ、行為に集中するように。

 深く。






とりあえず不安を消してからキスに持ち込む長義さん。

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