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刀剣乱舞 山姥切長義

↓のラクガキから「ちょっと普通に描いてみるか」と描いたもの。
そしてまた考えながら書いてみるミニ話。
膝枕いいよね。するのもしてあげるのもいいと思う。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 ―――酔っているわけではない。
「(ああ、知っている。なんと言っても主は飲めない身体だからねぇ)」
 他の刀が居る時は「こう」はしてこない審神者だが、二人だけの時―――特に長義の部屋でくつろいでいる時は…。

「主、…端末が見えないのだけど」
「んー…」
 長義の肩に顔を埋めている状態だからか「んー」と言った声が籠っている。
「はぁ、どうかしたかな。今日はいつもに増してやけにくっつき虫だけど」
「疲れたから癒してもらってるんだよー……ぅ」
「まぁ…。確かにね。戦いの長期化か、書類も多い。…それは理解しているが」
「あ!長義、政府に文句言ってよ。政府刀でしょー?……あの書類!なくてもいいのばかりじゃないー。3つあったら1つは絶対無駄なの入ってる!せめて被ってないやつ送ってきて!って」
 漸く肩から顔を上げて目を合わせる。
「そう言われてもな。政府所属刀、と言っても「元」だ。今の俺は完全にこの本丸の―――君の所有だから…、一刀剣男士の意見が通るとも思えないが」
「うわー…だってさ、長義でしょー薬研でしょー国広でしょー長谷部でしょー!? 結局みんな巻き込んでるんだし」
「はいはい。…あまり言っても仕方ない事でがなるもんじゃない。お役所仕事、そういうものだ」
 呆れたように息をつき、こう続けた。
「それに、彼らも手伝いたくて手伝っているんだ。大丈夫だよ。ま、偽物くん辺りは君に仕事で関われて嬉しいみたいだからねぇ」

「ちぇー……」
「…まぁ、だからこうしてくっついているんだろう?君のやる事が減ったら「この行動の言い訳」も出来なくなるのではないのかな?」
 長義は目の前の髪をひと房、指に絡めて、くす、と笑う。青い瞳が栗色の瞳をしっかりと捕らえた。
「(主にこうされて嫌なわけないけども)」長義は思う。――だが、そう言っておけば主の反応が見られるし、恐らく文句も減る。
「っ……!」
「(ほらな)」
 赤く染まる頬をつん、とつついて。
「でも、今、俺はそれこそ仕事の端末を見ているから、少し……そうだな、膝にでも下がってくれるとありがたいんだけど」
 ぽん、と自らの膝を叩きながら。
「はー…い」

 長義は座り直すと、審神者の頭が乗って丁度いいくらいの高さに頭を誘導してやる。
「足しびれたら言ってね」
「そんなことを心配しているのか?…そんなにヤワではないよ俺は。…腕枕で音を上げた事もないだろう?」
 淡々と答え、片手で端末を操作する。
 提出書類の漏れがないか、他の男士が出してきた書類に間違いはないか。
「ね、私もやろうか?」
「いいよ。今は君を癒してやる時間と言ったよ。それに大したことはしていない。ただ、文字を追っているだけだからね。俺だけでやった方が早く終わる」
 片方の腕は審神者の頭を撫でている。
 髪を梳きながら。いつもつげの櫛で梳いてもらっているが、この手櫛の感覚も…
「(ほんといいんだよねぇ……力加減…)」




「(ふむ…こんなものか)」
 端末を目から離し、審神者に移動する。
 ―――眠っているわけではないのかもしれないが、話し掛けたくてうずうずしているようにも見えない。端末を畳に下ろすと気が付いたのか、顔を上げた。
「お疲れ様」
「ああ。…彼らも成長したね」
「?」
「……。間違いが大分減っていた。これなら及第点だな」
 床の端末をこん、と指で叩く。
「最初の頃は酷いものだったよ。全く。修正に時間がかかっていたくらいだ」
「あはは」


「さて」
 長義は内番着のファスナーを下ろすと少し腕を広げた。
「―――おいで、主」
「ひぇ!?」
「……。なんだその妙な声は。…本当に色気がないね、君は。………まぁ、そこも君だ。俺にくっつきたいならどうぞ、と言っているんだけど、どうする?」
「…どう、って」
 袖を掴み、その青いシャツに、肩口にまた顔を寄せる。
 長義は審神者の背を己に引き寄せると、抱きしめるのではなく、ゆるく腕を回した。


「ふふー……」
「………。ああ、そうだ。俺の事は…」


「―――夜にでも癒してもらおうかな。審神者の霊力を頂かなくては」
「!!」
「おやおや、何を驚いているのやら」






 その後――――、
 「政府で仕事をしていた頃、確かに無駄な書類は多かったな」とは感じてはいた長義が、政府に書類の精査、順番等、諸々の改善の為の現場目線の意見書を送ったらしい。
………という話を誰かの噂で耳にしたが―――…、

「そんな事はしていないよ」と、結局謎のまま。








↑元のラクガキ。
小説にインコ入れたらきっともっと長くなるね。

そしてなんか古めかしい和風を維持しつつ、端末とか出てくる世界観面白いよね。
そしてどうも同じようは話ばかりだけど同じような絵が多いからだよね(笑)。





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